口腔がんは全がんの2%(13位)にあたる希少がんであるが、死亡率40%(10位)と高い。国立がん研究センターによると、口腔・咽頭がんの罹患者数は増え続け、40年前の約3倍に達するといわれています。
欧米の先進国では口腔がんの死亡者数は微増もしくは減少傾向にあるが、日本だけが顕著な右肩上がりの増加を示します。この要因として発見の遅さが挙げられています。他の臓器と比べて視診や触診が容易であるにもかかわらず、進行期であるステージ3、4で発見される症例が過半数を占めることが日本の特徴とされています。
国民の口腔がんに対する認知度の低さや、早期には痛みなどの症状がないことが遠因ですが、症状がなくても歯科を定期受診する国民の割合が2割程度と少ないことの弊害が現れています。
当院では、定期健診することにより疑わしい症例は早急に香川大学歯科口腔外科など専門科に紹介しています。